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私は中小企業のコスト削減コンサルタントとして、数多くの企業の経営改善をサポートしてきました。その経験から、最も効果的で取り組みやすい経費削減策の一つが、実はコピー機・複合機の見直しだということを、今日はお伝えしたいと思います。

「えっ、そんな些細なことで?」と思われるかもしれません。しかし、実際に多くの企業で、年間数十万円単位のコスト削減に成功している事例を目の当たりにしてきました。特に個人事業主や中小企業にとって、この金額は決して小さくありません。

ある印刷会社の社長から相談を受けたときのことです。月々のコピー機のリース料が15万円、保守料が8万円。年間で276万円もの費用がかかっていました。「この金額が当たり前だと思っていた」と社長は話していましたが、実際に市場調査をしてみると、同等のスペックの機種で月々のリース料を9万円、保守料を5万円まで下げることができました。年間で132万円、実に48%ものコスト削減を実現できたのです。

このケースは決して特殊な例ではありません。多くの企業が「今のリース料が適正価格なのか分からない」「見直す時間がない」といった理由で、必要以上に高額な支払いを続けているのが現状です。

特に注目したいのは、コピー機・複合機の業界における価格の不透明性です。同じ機種でも、販売店によって価格が大きく異なることがあります。これは、メーカーや販売店によって価格設定の方針が異なるためです。つまり、適切な情報さえあれば、大幅なコスト削減の可能性が眠っているということです。

では、具体的にどのように見直しを進めればよいのでしょうか。

まず重要なのは、現在の使用状況を正確に把握することです。月間の使用枚数、カラー・モノクロの比率、どんな機能を実際に使っているのかなどを確認します。驚くことに、多くの企業が実際には使用していない機能のために余分な費用を支払っていることが少なくありません。

次に、複数の販売店から見積もりを取ることです。ここで重要なのは、単にリース料だけでなく、保守料や消耗品の費用まで含めた総合的な費用を比較することです。時には、リース料は高めでも保守料が安い提案の方が、トータルでは経済的なケースもあります。

実際、ある不動産会社では、3社から見積もりを取得することで、現在の契約より35%も安い条件を引き出すことができました。「見積もりを取るのは面倒」と思われるかもしれませんが、その手間以上のリターンが期待できるのです。

また、リース期間の設定も重要なポイントです。一般的な5年リースが必ずしもベストではありません。使用頻度や経営計画に応じて、3年や7年など、柔軟な期間設定を検討することで、月々の支払額を最適化できることがあります。

さらに、最近では環境への配慮から、省エネ性能の高い最新機種への切り替えを検討する企業も増えています。電気代の削減効果も含めて考えると、場合によっては新しい機種に切り替えた方が総合的なコスト削減につながることもあります。

ただし、注意すべき点もあります。安さだけを追求して、アフターサービスの質が低い業者を選んでしまうと、故障時の対応の遅れなどで業務に支障が出る可能性があります。価格と品質のバランスを考慮した選択が重要です。

中小企業の経営者の方々にとって、日々の業務に追われる中で、こうした見直しに時間を割くのは確かに大変かもしれません。しかし、この取り組みは、確実な成果が見込める経費削減策の一つです。

特に昨今の経済情勢において、固定費の見直しは企業の競争力を左右する重要な要素となっています。コピー機・複合機の経費削減は、その第一歩として最適な取り組みと言えるでしょう。

まずは現在の契約内容を見直し、一度見積もりを取ってみることをお勧めします。その一手間が、思いがけない大きなコスト削減につながるかもしれません。

経費削減は、企業の収益力向上の基本です。特にコピー機・複合機のコストは、見直しによる効果が明確に数字として表れやすい分野です。ぜひ、この機会に専門家に相談してみてはいかがでしょうか。

参考:
公式代理店サイト
https://e-c-zero.com/copy/