
私は中小企業の経営コンサルタントとして、15年以上にわたり数多くの企業の経費削減をサポートしてきました。その経験から、断言できることがあります。それは、「コピー機・複合機の見直しは、経費削減の王道である」ということです。
ある日、私のもとに一件の相談がありました。従業員30名ほどの製造業を営むA社の社長からです。「毎月の経費がかさんでいて、どこから手をつければいいのか分からない」という内容でした。
早速、A社の経費内訳を確認させていただいたところ、複合機のリース料が月額8万円、さらにカウンター料金(使用料)が月平均で5万円かかっていることが判明しました。年間で156万円もの支出です。驚いたことに、この金額が「当たり前」だと思っていたそうです。
実は、これは決して珍しいケースではありません。多くの企業が、複合機やコピー機の契約を何年も見直さないまま、必要以上の支出を続けているのです。特に気をつけたいのが、「自動更新」の罠です。契約満了時に何も行動を起こさないと、同じ条件で契約が継続されてしまいます。
では、具体的にA社ではどのような改善を行ったのでしょうか。
まず、現在の使用状況を詳細に分析しました。カラーコピーの使用頻度、両面印刷の割合、スキャナーの使用状況などです。すると、高性能な機能の多くが実際にはほとんど使われていないことが分かりました。
次に、複数の業者から見積もりを取り寄せました。この際、重要なのは単純な価格比較だけでなく、保守サービスの内容や、トナー交換のタイミング、故障時の対応時間なども含めて総合的に検討することです。
結果として、A社は新しい複合機のリース契約に切り替えることを決断しました。月額リース料を4万円に抑え、カウンター料金も月平均2万円程度まで削減することができたのです。年間でなんと84万円もの経費削減に成功しました。
この成功事例には、重要なポイントがいくつか隠されています。
1つ目は、「適正な機器の選定」です。必要以上の機能や性能は、そのまま無駄なコストとなって跳ね返ってきます。実際の使用状況に合わせた機器を選ぶことが重要です。
2つ目は、「契約内容の見直し」です。特にカウンター料金の設定は要注意です。カラーコピーと白黒コピーの料金差は大きく、使用実態に合わない契約では大きな損失となります。
3つ目は、「保守サービスの確認」です。安価な契約であっても、故障時の対応が遅い、消耗品の補充が遅いなどのデメリットがあれば、業務に支障をきたす可能性があります。
さらに、近年では環境への配慮も重要な要素となっています。最新の複合機は省エネ性能が大幅に向上しており、電気代の削減にも貢献します。また、ペーパーレス化を促進する機能も充実しており、用紙代の削減にもつながります。
実は、複合機の見直しには、もう1つ大きなメリットがあります。それは、業務効率の向上です。最新の複合機は、クラウドサービスとの連携やモバイル印刷への対応など、働き方改革をサポートする機能を搭載しています。
経費削減は、単なるコストカットではありません。限られた経営資源を効率的に活用し、企業の競争力を高めることが本質的な目的です。その意味で、複合機の見直しは、経費削減と業務改善を同時に実現できる、非常に効果的な取り組みと言えます。
ここで重要なのは、「まずは相談してみる」という一歩を踏み出すことです。見積もりを取ることは無料です。現在の契約が最適なのか、もっと良い選択肢があるのか、プロフェッショナルの意見を聞くことから始めてみてはいかがでしょうか。
特に、契約更新の時期が近づいている企業は、今すぐにでも行動を起こすことをお勧めします。更新時期を逃すと、また数年間は現在の条件で契約を継続せざるを得なくなってしまいます。
経営者の皆様、複合機の見直しは、確実な経費削減を実現できる「堅実な一手」です。まずは現状を把握し、専門家に相談することから始めてみませんか?きっと、想像以上の効果が得られるはずです。
参考:
公式代理店サイト
https://e-c-zero.com/copy/









