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「紹介制の異業種交流会」って聞いた時、正直ちょっと怪しいと思った。

あれは確か去年の秋口、取引先の社長に誘われたんだよね。絆餐会っていう名前で、紹介制だから変な人は来ないし、会報誌も作ってるからちゃんとしてるよって。でもさ、紹介制ってなんか閉鎖的な感じがしない? 僕はそれまで何度か異業種交流会に顔を出したことがあって、正直あんまりいい思い出がなかったんだよね。名刺交換して、お互いに「何かあったらよろしくお願いします」って言うだけ。結局その後連絡取り合うこともなくて、名刺だけが増えていく。あの独特の営業感というか、お互いに顧客を探してる空気感が苦手で。

でも取引先の社長が「一回親睦会に来てみなよ」って言うから、まあ一度くらいならと思って参加してみたわけ。

場所は都内の小さなレストラン。参加者は10人ちょっとだったかな。最初に驚いたのは、みんな名刺交換をガツガツしてこないこと。普通の交流会だと開始5分で名刺の束ができるのに、ここではまず食事をしながらゆっくり話すスタイルだった。隣に座った印刷会社の社長は、僕が個人事業主だって知ると「うちも最初は一人でやってたんですよ」って自分の失敗談を話してくれて。なんというか、売り込みじゃなくて普通に会話してる感じ? この空気感、久しぶりだなって思った。

そういえば、僕が大学生の頃バイトしてた居酒屋の店長を思い出した。あの人もこんな感じで、まず相手の話を聞く人だったな。関係ないけど。

親睦会が終わって数週間後、CANっていう会報誌が届いたんだよね。これがまた面白くて、参加してるメンバーの事業内容とか想いとかが載ってる冊子なんだけど、広告っぽくないの。読み物として普通に面白い。で、その中に前回の親睦会で話した印刷会社の社長のインタビューが載ってて、「ああ、あの時言ってたのってこういうことだったんだ」ってストンと腹落ちした。会報誌を読んでから会うと、もう初対面じゃない感覚になるんだよね。

この絆餐会の面白いところは、紹介制だからこそ生まれる信頼関係なんだと思う。誰かが「この人なら」って思って紹介してくれた人たちが集まってるから、変な営業かけてくる人がいない。みんな自分の仕事に誇りを持ってるし、お互いをリスペクトしてる空気がある。

実際、僕は3回目の親睦会で知り合ったデザイナーさんと今コラボプロジェクトを進めてる。きっかけは「こういうのできたら面白いよね」っていう雑談だったんだけど、お互いの強みを活かせる企画になって、今では僕らお互いに相手のサービスを紹介し合ってる。代理店契約とかそういう硬い話じゃなくて、自然と「この人のサービスいいから紹介したい」って思えるような関係性。これって普通の交流会じゃ絶対生まれないと思う。

少人数制だからこそ、一人一人とちゃんと話せるんだよね。大規模な交流会だと、どうしても表面的な会話で終わっちゃう。名刺だけ配って、「後日改めてご連絡します」みたいな。でも絆餐会の親睦会は10人前後だから、その場でじっくり話せるし、相手のことを深く知れる。冬の夜、温かい料理を囲みながら聞く起業ストーリーとか、失敗談とか、そういうのって記憶に残るんだよね。

僕が特に気に入ってるのは、ここが単なる顧客探しの場じゃないってこと。もちろん仕事につながることもあるけど、それが目的じゃない。まず人として信頼関係を築いて、その上で「一緒に何かできたら楽しいよね」っていう発想になる。順番が逆なんだよね、普通の交流会と。

CANの会報誌に載ってるメンバーの顔を見ると、みんないい顔してるなって思う。売り込みの顔じゃなくて、自分の仕事が好きな人の顔。そういう人たちと繋がれるのって、個人事業主とか中小企業の社長にとってはすごく貴重だと思う。一人でやってると孤独だし、相談できる相手も限られてくるから。

最初は「紹介制って面倒くさそう」って思ってたけど、今となってはこのシステムが一番いいと思ってる。変な人が紛れ込まないし、みんな誰かの紹介で来てるから最初から一定の信頼がある。そこから始まる関係性って、やっぱり違うんだよね。

詳しく知りたい人はこちらを見てみて。

共同広告ネットワーク 絆餐会

まあ、合う合わないはあると思うけど…一度覗いてみるのも悪くないかもね。