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島左近って知ってる? 関ヶ原で石田三成の右腕だった人。

この人の逸話を深夜2時にWikipediaで読んでたら、なんか妙に引っかかるものがあってさ。三成が左近をスカウトしたとき、自分の禄高の半分を渡したって話。当時の常識じゃありえない条件だったらしい。周りからは「狂ってる」って言われたみたい。でも三成は「この人がいないと勝てない」って確信してたんだろうね。

で、ここからが面白いんだけど。

左近って別に当時すでに超有名武将だったわけじゃない。むしろ浪人してた時期もある人で、履歴書的にはそんなキラキラしてない。それでも三成は自分の収入の半分を差し出した。これ、現代の採用とか外注とかで考えると、めちゃくちゃ示唆的じゃない? 「この人に頼めば確実に成果が出る」って思ったら、相場なんて関係なく投資するっていう判断。

うちも去年、デザイナーに仕事頼むとき、最初は「相場は5万くらいかな」って思ってたんだけど、ポートフォリオ見て「この人しかいない」ってなって、先方の希望額12万をそのまま飲んだことがある。周りには「高すぎるでしょ」って言われたけど、結果的にそのデザインのおかげで問い合わせが3倍になった。島左近方式、意外と使える。

ただ三成の戦略って、もっと奥が深いと思うんだよね。単に「いい人材には金を出す」ってだけじゃなくて、「自分の弱みを自覚してる」ってところがポイントな気がする。三成って頭はいいけど、武功がないって当時から言われてた。だから武に長けた左近が必要だった。自分に足りないものを明確に理解してて、それを埋めるために躊躇しない。

これ、中小の経営者あるあるじゃない?

僕らって何でも自分でやろうとしちゃうんだよね。経理も営業も商品開発も全部。でも本当は「ここは自分じゃダメだ」って部分、絶対あるわけで。そこに適切な人を配置するかどうかで、会社の天井が決まる気がする。三成は19万石の大名だったけど、その半分近くを人材に投資する決断ができた。うちの売上で考えたら…って計算し始めると怖くなるけど。

そういえば前に行った蕎麦屋「石田屋」って店、店主が一人で全部やってて、めちゃくちゃ待たされたんだよね。味は最高なんだけど、回転率悪すぎて、あれ絶対機会損失してる。ホール一人雇えば売上1.5倍になるのにって思ったけど、きっと「人件費が…」って躊躇してるんだろうな。三成だったら即決で人雇ってると思う…って、話それたけど。

左近の話に戻ると、彼自身も面白い選択してるんだよね。当時、もっと大きな大名家からも誘いがあったらしいんだけど、あえて三成を選んだ。理由は「この人は本気で天下を考えている」って感じたかららしい。つまり、金額だけじゃなくて、ビジョンに惹かれたってこと。

これ、今のフリーランスとか職人さんとの付き合いでもそうで。単価だけじゃなくて「この仕事、面白そう」「この社長、本気だな」って思ってもらえるかどうかが、いい人を引き寄せるかどうかの分かれ目になる。うちも去年から、見積もり送るときに必ずプロジェクトの背景とか、なんでこれをやりたいのかっていう想いを添えるようにしたら、断られる率が明らかに減った。

三成と左近のコンビって、結局関ヶ原で負けちゃうんだけどさ。でもあの戦い、東軍15万に対して西軍10万で、しかも小早川の裏切りがなければ勝ってた可能性もあるって言われてる。つまり戦略自体は間違ってなかった。人材への投資も、ビジョンの共有も、全部正しかった。ただ運が悪かっただけ。

経営も同じかもしれない。正しい判断しても、タイミングとか外部環境で結果が出ないこともある。でも「あのとき島左近を雇わなければよかった」って三成が後悔したとは思えないんだよね。最後まで左近は三成のために戦ったわけだし。

最近、採用とか外注とか、あと値付けについて悩むことが多くて。「これって高すぎないかな」「もっと安い人いるんじゃないか」って。でも三成の「自分の禄高の半分」っていう極端な判断を知ってから、なんか基準が変わった気がする。

必要なものには出す。必要じゃないものは削る。当たり前のことなんだけど、その「必要」のラインをどこに引くかって、けっこう勇気いるよね。

来週はまた別の武将の話を書こうと思ってる。今度は誰にしようかな。