
おはよう。今日は水曜日。
カレンダーを見るまでもなく、なんとなく体が知っている。週の真ん中って、こういう感じがする——少しだけ重くて、少しだけぼんやりしていて、コーヒーを淹れる手がいつもより一拍遅れるような、そんな朝。
今朝、わたしはベランダに出た。まだ空気がひんやりしていて、9月の朝特有のあの匂い——草と土と、どこかから漂ってくるパン屋さんの香ばしさが混ざったような、あの感じ——が鼻をかすめた。思わず目を細めて、ゆっくりと息を吸い込んだ。それだけで、少しだけ胸の中がひらいた気がした。
深呼吸って、なんでこんなに効くんだろう。
子どもの頃、運動会の前日にどうしても眠れなくて、布団の中で「鼻から吸って、口からはく」を繰り返していたことを思い出す。あのころはそれが呼吸法だとも知らなかった。ただ、それをしていると、なぜか怖くなくなった。体って、ずっと前からちゃんと知っていたんだと思う。
週の真ん中は、がんばった前半と、これからの後半のちょうど境目にある。だから少し揺らいでも、当然なのかもしれない。
今日のわたしは、デスクに向かう前に「ソレイユブレンド」というハーブティーをゆっくり飲んだ。カモミールとレモンバームが入っていて、湯気がふわっと立ち上るたびに、なんだか時間の流れがほんのすこしゆっくりになるような気がした。カップを両手で包むと、じんわりとした温かさが手のひら全体に広がって——それだけで、ああ今日もちゃんと生きてるな、と思えた。(ちなみにそのカップ、取っ手がちょっと欠けていて、ずっと買い替えようと思いながら、なんか捨てられずにいる。)
事業を動かしていると、休むことへの罪悪感みたいなものが、じわじわと積み上がってくることがある。タスクは減らない。連絡は来る。考えることは山ほどある。それでも、ほんの5分、窓の外の緑を眺める時間を持つだけで、頭の中のざわめきが少し静まることに、最近ようやく気づいた。
小さな休息は、立ち止まることじゃない。
次の一歩を、ちゃんと踏み出すための、静かな助走みたいなもの。
月曜日から今日まで、あなたはちゃんとここまで来た。それだけで、十分すごいことだと思う。今日も、自分のペースで。無理に急がなくていい。深呼吸をひとつして、今日という水曜日を、やさしく始めてみてください。
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こういう時間は、特別なものではなく、
ほんの少し意識するだけで日常の中に生まれるのかもしれません。
忙しさの中で見落としていたものに気づくと、
時間の流れは少しだけやさしくなる気がします。
もし、こうした“静かな余韻”に少しでも価値を感じるなら、
ぜひ武岡出版の作品もご覧ください。






