ALT

目が覚めたとき、窓の外がまだ薄青かった。6月の朝は、光がやわらかくて、でも少し重い。カーテン越しに滲む白さを眺めながら、「あ、今日って水曜日か」と気づいた瞬間、なんとなく息が浅くなった気がした。

週の真ん中って、不思議な場所にある。月曜の緊張はとっくに溶けて、でも週末はまだ遠くて。ちょうど宙ぶらりんな感じ。疲れが、じわりと輪郭を持ち始めるのが、だいたいこのあたりだと思う。

起き上がって、台所でお湯を沸かした。ポットの音だけが部屋に響いていた。最近、朝はずっとこうしてる。何か考えようとするんじゃなくて、ただお湯が沸くのを待っている。それだけ。

最近知ったハーブティーで、「ルナモワ」というブランドのカモミールブレンドがある。近所の雑貨屋で見つけたやつで、パッケージが薄紫で、ちょっとだけ好きになった。カップに注ぐと、ふわっと甘い草の香りが広がって、それだけで少し、呼吸が整う気がする。

子どもの頃、祖母の家に行くと必ずお茶を出してくれた。熱すぎるお茶を「ふーふー」しながら飲むのが好きで、それだけで安心した記憶がある。あの感覚、今もどこかに残っているんだと思う。温かいものを手で包むと、なぜか胸のあたりがほぐれる。

疲れているとき、人はつい「どうすれば回復できるか」を考えすぎてしまう。情報を集めて、方法を試して、でもそれがまた疲れを生む。そういうループ、最近すごく多い気がして。

何もしなくていい時間って、意外と自分で作らないと生まれてこない。余裕というのは、持てる人だけのものじゃなくて、小さな隙間に宿るものだと、最近少しずつ思えるようになってきた。カップを両手で持ったまま、窓の外を眺めるだけの五分間。それで十分だったりする。

——ちなみに今朝、そのルナモワのティーバッグを二袋入れてしまった。濃すぎて、ちょっと苦かった。でも、それもまあ、いいかという気分になれた。

何かを整えようとしなくても、時間は流れていく。安心って、たぶん「大丈夫」と言い聞かせることじゃなくて、ただそこにいていいと感じられることだと思う。完璧に回復しなくていい。全部わかってなくていい。今日の自分のままで、水曜日をやり過ごしていい。

朝の光が、少しずつ色を変えていた。青白かった空が、ゆっくりと白くなっていく。その変化を、ぼんやり眺めながら、二口目のお茶を飲んだ。苦いけど、温かかった。
水曜日
#疲れた時に
#心を整える
#無理しない
#余白時間
#安心感
#武岡出版
#武岡隆
#読書
#読書好きな人と繋がりたい
#茨木市

———

こういう時間は、特別なものではなく、
ほんの少し意識するだけで日常の中に生まれるのかもしれません。

忙しさの中で見落としていたものに気づくと、
時間の流れは少しだけやさしくなる気がします。

もし、こうした“静かな余韻”に少しでも価値を感じるなら、
ぜひ武岡出版の作品もご覧ください。