
おはよう、水曜日。
カーテンの隙間から差し込む光が、机の端にうすく伸びている。8月のこの時期、朝の空気はまだどこかやわらかくて、窓を少し開けると、外の緑がわずかに揺れているのが見える。風があるのか、ないのか、ちょうどわからないくらいの揺れ方で。
週の真ん中に来た、と気づく瞬間がある。
月曜の勢いはとっくに使い果たして、でも週末はまだ遠い。メールの返信、打ち合わせ、決めなければいけないことが小さく積み重なって、気づけば朝から肩に力が入っている。そういう感覚、あるよね。
わたしもこの前、コーヒーを淹れながらぼんやりしていたら、うっかりマグカップを二つ出してしまって——一人なのに。誰かと一緒に飲むつもりだったのかな、と自分でちょっと笑ってしまった。疲れているときって、なんか動作がちょっとズレるんだよね。
そういうときこそ、深呼吸を一回。
鼻からゆっくり吸って、口からそっと吐く。たったそれだけなんだけど、これをするとなぜか胸のあたりがすこし広くなる感じがする。酸素が体のすみずみに届いていくような、そんな感覚。むかし小学生のころ、運動会の前に先生が「深呼吸しなさい」って言っていたのを思い出す。あのころは意味がわからなかったけど、今ならわかる気がする。
小さな休息は、わざわざ時間をとらなくてもいい。
窓の外の空を5秒眺めるだけでもいい。好きな飲み物を一口飲むだけでもいい。わたしが最近気に入っているのは、「ルーシェルブルー」というブランドのカモミールティー。香りがやわらかくて、カップを両手で包んでいると、手のひらからじんわり温かさが伝わってきて、それだけで少し落ち着く。
週の真ん中って、じつは「ここまで来た」という場所でもある。
月曜から数えれば、もう2日と半分を超えた。それだけのことを、それだけのペースで、ちゃんと積み上げてきた。誰かに褒めてもらえなくても、数字に出なくても、確かにここまで来ている。
今日のあなたに必要なのは、加速することじゃなくて、今いる場所に一度ちゃんと立つことかもしれない。深呼吸して、好きな飲み物を手に持って、窓の外の緑をちらっと見て。それだけで、今日の続きが少しだけやさしくなる。
自分のペースで、今日も進んでいこう。
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こういう時間は、特別なものではなく、
ほんの少し意識するだけで日常の中に生まれるのかもしれません。
忙しさの中で見落としていたものに気づくと、
時間の流れは少しだけやさしくなる気がします。
もし、こうした“静かな余韻”に少しでも価値を感じるなら、
ぜひ武岡出版の作品もご覧ください。






